アストロノーツ・シリウスより、2023年2月24日に発売された『極限痴漢特異点3 千年の劣情』。本作は2020年に「クライマックス痴漢ADV」と名づけられて発売された1作目、『極限痴漢特異点』で培われた世界観、ストーリー、バトルシステムなどを引き継ぎ制作されたシリーズ最新作だ。
本記事では「アメイジング痴漢ADV」と銘打たれ、1、2作目から異彩を放っていた独自の世界観に磨きがかかったうえ、ストーリー、痴漢パート、Hシーンなどなど、あらゆる要素がボリュームアップした『極限痴漢特異点3』の魅力を紹介していきたい。
(ライター:マンモス丸谷)
3作品に渡って描かれる、壮大な痴漢サーガ
『極限痴漢特異点』シリーズを触ったことがある人にとっては周知の事実ではあると思うが、本シリーズの特徴としてまず挙げられるのは、何といっても独特でインパクトのある世界観だろう。『極限痴漢特異点』シリーズの舞台は見た目こそ現代日本そのものといった趣だが、裏では痴漢愛好者たちが集まる「蛮痴漢(ばちかん)」なる闇組織が全国規模で展開。蛮痴漢に認められた高度な技術を持つ痴漢は「触り手」と呼ばれ、動画配信で投げ銭収入を得つつ、蛮痴漢の会員たちからは尊敬を集めている……という世界になっている。
プレイヤーはそんな日本で活動するフリーの凄腕痴漢、草壁喜壱となり、持ち前の痴漢技術で目の前に現れる女性をイカセつつ、蛮痴漢の周りで起こる日本社会のありようを揺るがすような大事件に関与。『極限痴漢特異点3』では、日本の痴漢市場を奪いに上陸してきた外資系痴漢配信企業「モンデルーン」が放つ刺客、「タッチメン」との戦いに身を投じ、その中で5人のターゲット(メインヒロイン)+αに痴漢をしかけていく。
上記のような感じでシリーズの基本設定をかいつまんで紹介すると、「このシリーズってコメディ系の美少女ゲームなのかな?」と感じる人もいると思うが、『極限痴漢特異点』シリーズの文体はむしろ硬派。作中に登場するキャラクターが痴漢に対する矜持を語るシーン、痴漢どうしの戦いなどは――あくまで痴漢は犯罪という前置きはしつつも――「かっこいいもの」として正面切って描かれている。
そんなある意味では真面目なテキストに、「蛮痴漢」、「モンデルーン」、「タッチメン」といったオリジナルのパワーワードが散りばめられることによって、『極限痴漢特異点』シリーズならではといえる「熱いけど笑える」世界が形作られている。エッチシーンだけでなく独特の味を感じさせるストーリーと世界設定に注目すると、本作はより楽しめるはずだ。
こだわりの痴漢シーンを充実させつつ通常Hシーンも用意
『極限痴漢特異点3』は1日2回、今作の舞台である八馬城市内の駅を探索することで進行。探索パートではターゲットの攻略に必要な情報の収集、モブキャラクターを痴漢してのパラメーターアップなどを行ないつつ、準備が整ったらターゲットへの痴漢コマンドバトルを敢行。制限ターン数内に絶頂に導ければ、さらにストーリーが進展していく。
本作はメインストーリーのテキスト量、エッチシーンの数、ともにかなりのボリューム。メインターゲットである5人のヒロインには3回の痴漢コマンドバトルを行なう必要があり、バトルの合間に起こるフェラやパイズリ、挿入を行う普通の(?)エッチと合わせると、完全攻略までにたくさんのエッチシーンにお目にかかれる。
そしてある程度メインヒロインの攻略を進めていくと、前々作や前作で活躍したヒロインたちとのエッチシーンや、モンデルーンのCEOであるアシュリー・アイゼンバーグ、そのボディガードの真浜摩由璃との絡みも発生。なかでもモンデルーン所属のふたりとのエッチは充実しており、痴漢コマンドバトルに複数回のエッチと、メインヒロインに近い量のシーンが用意されている。
こうしたメインヒロイン、敵対する相手、ゲスト的に登場する前々作、前作のキャラクターたちの痴漢コマンドバトル&エッチを合計すると、本作には計79のエッチシーンが収録されている。ストーリーは二の次、抜き目的で買っても十分に満足できるボリュームをそなえたゲームといえるはずだ。
本作を遊びつくす鍵はラーメン屋巡りが握っている!?
本作はメインヒロインを攻略する期間(30日、計60ターンの猶予がある)、痴漢コマンドバトルの難度などはほどほど……というか、気軽に遊べる簡単さと言ってしまっていいレベル。ただしゲーム内に用意されたすべての要素を自力で開放し、「俺は『極限痴漢特異点3』を遊びつくしたぜ!」と宣言するには、計画性を持ってプレイし、要所のセーブデータを保存しておかないと、複数回の周回プレイが必要になってくる。
まずエッチシーンだが、各ヒロインの攻略中に最善の答えを選択し続けるだけではコンプリートすることは不可能。明らかにヒロインが危険に陥りそうな選択肢を選ぶのはもちろん、時には痴漢コマンドバトルに失敗しなければ、輪姦、凌辱系のエッチシーンは発生しない。幸い本作は100個ほどセーブデータを保存できる枠があるので、選択肢が表示された瞬間、痴漢コマンドバトルを挑む直前の探索パートのデータは上書きせずに保存しておきたい。
また、メインヒロインを楽園送りにしなかった場合に起こる後日談で見られるエッチシーンは、ゲーム中に入手した衣装を着せることで差分CGが発生。スクール水着やバニーガール、マイクロビキニをまとったヒロインとの、イメクラ的なプレイを楽しめる。
そして後日談で使用される衣装は、探索パートでときおり現れる、ラーメン屋を訪れることで入手可能。ラーメン屋は最終決戦を迎えるまでに5軒が登場し、それぞれの店に3回通うとなんらかの衣装をプレゼントしてもらえる。さらに店によっては5、6回通うことで強敵だが倒すと大幅なステータスアップが望める特別なモブキャラクターを紹介してくれる。この特別なモブキャラクターは、メインターゲットの情報を提供してくれる情報屋と会話を重ねることでも出現。こういったゲームとして遊べる隠し要素が複数用意されているのも、本作の魅力だ。
大ボリュームのエッチシーン、ゲームとして遊べる探索&痴漢パート、そしてこのシリーズ特有の世界観で展開される熱くて笑えるストーリーといった、さまざまな魅力が詰め込まれている『極限痴漢特異点3』。題材が現実社会では犯罪の痴漢ということで忌避感を覚える人も少なくないとは思うが、ぶっ飛んだ設定の数々を3作に渡って丁寧に積み上げている効果か、個人的には下手な人妻NTR、魔法少女、女騎士ものといった凌辱系エロゲーよりもよっぽど「ファンタジー」として受け入れられるように感じた。
いままで痴漢ものを避けてきた人でも、面白いストーリーと遊びがいのあるエロゲーを探しているなら、ぜひプレイしてみてほしいタイトルだ。
■タイトル:極限痴漢特異点3 千年の劣情
■ブランド:アストロノーツ・シリウス
■ジャンル:アメイジング痴漢ADV
■発売日:発売中(2023年2月24日)
■価格:パッケージ版・ダウンロード版 8800円[税別] / ダウンロード版 7091円[税別]
■制作スタッフ(一部):
原画: M&M
シナリオ:ヤマガミユウ/月影彰太/霧島へるん/くれべよういちろう/assault/なかぢ/門戸扉
■対応OS:Windows 10 日本語版
■公式サイト:http://astronauts.co.jp/sirius/emt3/