【レビュー】実質8キャラクターとの恋愛が楽しめる!?『恋にはあまえが必要です』

HOOKSOFTより2023年3月31に発売された『恋にはあまえが必要です』。「女の子一人で二度オイシイ恋愛ADV」と銘打たれた本作は、その名の通り登場するヒロイン4人にふたつのストーリーが用意されており、どちらを選んでもボリュームたっぷりのイチャラブシーンが楽しめるタイトルになっている。本記事ではそんな同作の魅力を紹介していく。

(ライター:マンモス丸谷)

大ボリュームのテキストでたっぷりとイチャラブ

『恋にはあまえが必要です』は、主人公である森野賢人が修学旅行で訪れている、浅葱崎からスタートする。この修学旅行パートでは、初日に本作のヒロインである4人と出会い、2日目から最終日の4日目までは観光スポットを散策。観光スポットは時間によっては入れる場所の数は変動するが、どこに行くかはプレイヤーが選択可能。そして行った先ではヒロインの誰かしらと必ず顔を合わせるため、会話イベントが発生するようになっている。

▲本作のヒロインは全部で4人。獅子喰 桜雅(ししくら おうが)はいわゆる幼なじみキャラだが、極度の人見知りで主人公だけには心を開いているという設定が特徴的
▲天枝 千羽(あまえだ ちわ)は、修学旅行先で出会う主人公より二学年後輩のキャラクター。修学旅行後には彼女の父親と主人公の母親が結婚し、(義理の)妹へと立場が変わる
▲唐朽 氷華(からくち ひばな)は、主人公たちと同時期に修学旅行へやってきたお嬢様学園の生徒会長。修学旅行初日に彼女のハンカチを拾ったことで知り合いになる
▲本作唯一の年上ヒロイン、藍城 満留(あいじょう みちる)。修学旅行パートでは現地の喫茶店で働く店員として交流する

この観光スポット散策、じつはゲームの今後の展開を左右する重要な選択。なぜなら修学旅行中に最も会話を重ねた女の子がメインヒロインとなるからだ。

ちなみにヒロイン全員とまんべんなく会う=本命を決めない立ち回りで2~4日目を過ごしていると、ゲーム内で唯一といえるバッドエンド……というか、修学旅行パートのみで話が終わってしまう。本作をプレイする際は、ヒロインひとりに絞って会話イベントを発生させていくことをオススメしたい。

▲修学旅行パートの2日目から4日目の間に行えるマップ移動(合計29回)で、メインヒロインが決まる本作。最低でも10回以上は同じ女の子と会話イベントを起こさないと修学旅行だけでゲームが終わってしまうようなので、小まめなセーブやひとりのヒロインのみを狙うプレイなどで対応したい

無事に(?)修学旅行パートを越えてメインヒロインになる女の子が定まると、女の子を「甘やかす」Aルートか、主人公が女の子に「甘える」Bルート、どちらに入るかを決める。ここではルート決定に関わる選択肢を選びつつ、主人公とヒロインが明確に恋人関係になるまでの描写が積み重ねられていく。

▽写真06

▲修学旅行後のストーリーは、メインヒロインが誰になったかで主人公の立場も変わる。幼なじみの桜雅や同学年の氷華がヒロインだった場合は修学旅行の直後から始まるが……
▲千羽のストーリーはお互いの親が再婚を果たしてから数ヶ月経過した状態からスタート。満留の場合はさらに年月が進み、主人公は大学生、満留は社会人という、修学旅行から3年経った時点から物語が始まる

ヒロインと恋人になった後のA、Bルートにも共通する点だが、本作は主人公と女の子の心理描写やイチャラブシーンなどの様子がていねいに描かれているのが特徴。しかもヒロインひとりにふたつのルート(シナリオ)が存在するため、実質的には8キャラクターぶんの恋愛ストーリーが楽しめると言っても過言ではないほどの、大ボリューム作品になっている。

▲A、Bルートへの分岐は、修学旅行後から恋人になるまでに現れる選択肢によって決まる。ヒロインを甘やかすAルートへ行きたい場合は上、自分(主人公)が甘えたいBルートは下の選択肢を選ぶと移行できるようだ
▲修学旅行後の個別ルートに入ると、ヒロインの視点で進むパートもときおり挿入される

甘えるor甘やかすルート、どちらを選んだかによってエッチシーン+αが変化

ヒロインを甘やかすAルート、ヒロインに甘えるBルート、どちらのルートに入ったかでストーリー=テキストが変わるのはもちろん、見られる「絵」、エッチシーンやCGが変化するのも本作の特徴のひとつ。

まずエッチシーンだが、A、Bルート、それぞれに異なる導入やシチュエーションが用意されている。たとえばヒロインを甘やかすAルートでは、正常位やバックなど主人公がリードするような体位が基本となるが、逆にBルートではパイズリや授乳手コキ、騎乗位といった、ヒロイン側が積極的に見えるプレイが増加。各ルートのコンセプトに沿ったエッチシーンが見られるようになっている。

▲本作のヒロインたちにはA、Bルートに3つずつ、計6つのエッチシーンが存在する
▲A、B、両ルートで同じ基本CGが使われている場合でも、エッチシーンに至るまでの導入やプレイ内容は別物

エッチシーン以上にこだわりを感じるのが、ルート分岐後のイベントシーン。本作はセックス以外のシーン、たとえばヒロインとのデートシーンにも数多くのイベントCGが採用されており、しかもデートで訪れる場所やそこで行われる会話などもA、Bルートで異なるため、イラストに加えてテキストも豊富。

そのため非エッチシーンで主人公とヒロインがイチャイチャするシーン、ヒロインが抱えている問題を解決してより深い仲になっていく様子などが、しっかりイラスト+テキストで描写されている。R-18ではないコンシューマーの美少女ゲーム(ギャルゲー)に匹敵するぐらい日常描写とセックスが絡まないイチャラブシーンが充実しているのも、本作の魅力と言えるだろう。

▲ルートによって訪れるデートスポットが微妙に異なるため、エッチシーン以外のイラストCGも、ルートによって違いが生じる

登場するヒロイン全員に中身の濃いふたつのルートを用意し、恋人になるまでの過程、そして恋愛関係になったあとの主人公との関係性もていねいに描いている『恋にはあまえが必要です』。ひとりのヒロインの魅力を深堀したい、腰を据えてテキスト量の多いADVを遊びたいという人には、とくにオススメしたいタイトルだ。


■タイトル:恋にはあまえが必要です
■ブランド:HOOKSOFT
■ジャンル:女の子一人で二度オイシイ恋愛ADV
■発売日:発売中(2023年3月31日)
■価格:パッケージ版 初回版9800円[税別] 豪華限定版 1万3990円[税別] / ダウンロード版 9000円[税別]
■制作スタッフ(一部):
 原画: Go-1
 SD原画:のいと
 シナリオ:桜城なお
■対応OS:Windows 8.1/10/11 日本語版
■公式サイト:https://www.hook-net.jp/koiama/

バナー
PAGE TOP