【レビュー】比良坂竜二が帰ってきてしまった。伝説のエロゲーが『夜勤病棟リメイク』として生まれ変わる

エロゲー史に残る大傑作である『夜勤病棟』は1999年に発売され、以降さまざまなメディアミックスやリメイクが行われてきた。聖ユリアンナ病院に転勤した医師・比良坂 竜二が、歪みまくった性衝動をナースたちに向け、陥れ、調教していくという物語である。今の感覚から見ると、シナリオとしては非常にシンプルだが、作中で繰り広げられる性行為の過激さと美麗なグラフィックに魅了されたプレイヤーが続出した。この伝説的な作品が、2024年にブランド:FG REMAKEから『夜勤病棟リメイク』として発売された。

▲愛すべき鬼畜医師・比良坂 竜二によるキュートなナースたちの地獄の調教劇が再び帰ってきた

『夜勤病棟リメイク』は、『夜勤病棟 復刻版+』をベースとし、シナリオ面に大きな変化はない(現在の倫理規定に合わせた若干の調整あり)。しかし、ビジュアル面では大きな変化があり、懐かしくも新しい作品となっている。本記事では、その魅力を語る。

(ライター:メトロ加賀美)

懐かしくも新しい
美麗なグラフィック・ビジュアルは必見

『夜勤病棟』は、これまでも何度かメディアミックスやリメイクが行われているものの、そのたびに七瀬恋をはじめとするキュートなヒロインたちの雰囲気をうまく継承してきた作品である。

最新リメイクとなる『夜勤病棟リメイク』の立ち絵・イベントCGは、上田メタヲ氏が手掛けている。グラフィックが変わることで大きく印象が変わる美少女ゲームにおいて、原画家が変わるということは大きな変化を意味する。そして、その変化がオリジナル版のプレイヤーに受け入れられるかどうかというのは、グラフィックの美しさや新規性とは別の問題でもある……などとプレイ前は考えていたのだが、冒頭での恋との出会いのシーンで、既にこうした心配は吹き飛んでしまった。

七瀬恋の肝ともいえる柔らかな印象をしっかりと継承しつつ、上田メタヲ氏の特徴ともいえる透明感が加わった、懐かしくも新しい恋の姿が目に飛び込んできたからだ。一瞬にして心を掴まれ、この新たな『夜勤病棟』を遊び尽くしたいという欲求が燃え始めた。

▲恋の初登場シーンですべての杞憂が吹き飛ぶほどにグラフィックが懐かしくも新しく美しい

藤沢亜子、児玉ひかる、新城礼美、苅野真、神宮寺成美といった他のヒロインも、美しくリメイクが施されている。どのヒロインたちもやや肉感的になっているものの、彼女たちが抱える要素はひとつも失われていない。むしろ色気、活発さ、幼さ、気弱さなど、彼女たちの魅力がよりビジュアルから感じられるようになっている。調教ゲーとして知られる『夜勤病棟』だが、彼女たちのナースとしての性質を描く日常イベントも見ごたえたっぷり。調教に移る前に観られるイベントの時点で見とれてしまうほどの出来栄えだ。

動くエッチシーンがドエロい

『夜勤病棟』原作の調教やエッチシーンは、後続のさまざまな作品に影響を与えている。そのため、いま見ると見慣れた表現となっている部分も出て来てしまい、視覚的な刺激の面で弱いのではと思っていたが、『夜勤病棟リメイク』の肉感的なヒロインの身体描写と、動くエッチシーンには新しい興奮がある。

『夜勤病棟』の醍醐味といえば、ダークな世界観と狂気的で時に笑いさえでる鬼畜・比良坂 竜二が、柔らかい、まるで純愛ものに出てきそうなナースたちを凌辱する部分にある。本作ではグラフィックの進化により、そのコントラストがさらに際立って見える。

▲ナースたちをさまざまな道具で犯し、調教するのが『夜勤病棟』の醍醐味。ヒロインたちが肉感的になったことで、映像はよりエロティックな仕上がりになっている

本作をプレイする前に、公式サイト「Hアニメーションの数を大幅に増加しております」とさらりと書かれているのを見たときには特に気にしていなかったのだが、プレイしてみると、もっとこのことを強調して良かったのではと思うほどボリュームが増えていて驚かされた。

攻略可能ヒロインについては動くエッチシーンが複数追加されており、そのどれもが迫力たっぷりだ。肉感的なヒロインたちの身体がぶるんぶるんと躍動感いっぱいに揺れまくる。特に胸や尻の表現は実に官能的。エロゲーでよく言われる「実用性」は満点といってもいいだろう。

▲アニメーションするエッチシーンは大迫力。ブルンブルンと女体が揺れまくる

▲エッチシーンの表情もより煽情的になっている。苦痛と快感の間で揺らぐヒロインたちの反応にも注目

初プレイの方にも振り返る方にもおすすめ

『夜勤病棟リメイク』のシナリオやシステムは『夜勤病棟 復刻版+』ほぼそのままなため、過去作を遊んでいる方には物語としての新規性は薄い。シナリオやシステムは現代のゲームと比べるとやや薄く感じるかもしれないが、それを補って余りある映像の力が本作にはある。生まれ変わったグラフィックやエッチシーンは原作ファンにも間違いなく刺さるだろう(現代においても、鬼畜医師・比良坂 竜二の外道っぷりはかなりインパクトがある)。

また、過去作をプレイしていない場合でも、ヒロインの見た目や雰囲気に惹かれた方や、「アニメーションを採用したエッチなゲーム」が好きという方は、是非本作を手に取ってみてほしい。

▲過去作のシナリオを忠実に再現しつつ、そこに新たな表現を載せた作品となっており、懐かしくも新しいプレイフィールを楽しめる

▲大人のおもちゃを使ったエッチシーンも多数収録されている

本作を手掛けたFG REMAKEは、そのブランドネームの通り、過去の名作をリメイクすることに力を入れていり、次回作は『同級生2』が予定されている。こちらも『夜勤病棟』と同じく伝説的な美少女ゲームのひとつだ。『夜勤病棟リメイク』の手触りや作りこみを見ていると、おそらくこちらも期待できる仕上がりになるはず。期待して待とう。

▲同級生2リメイクは2024年6月発売予定。気になる方はFG REMAKEのXアカウントをフォローしてみるといいだろう。第一作の『同級生』は『同級生リメイク』として発売中なので、こちらもチェックしておこう

■タイトル:夜勤病棟リメイク
■ブランド:FG REMAKE
■ジャンル:調教型医凌シミュレーション
■発売日:2024年2月22日
■価格:10,780円[税込]
■対応OS:Windows 10/11
■年齢区分:18歳未満購入禁止
■スタッフ
 原作:Mink
 原画:上田メタヲ
■公式サイト:https://www.fanzagames-digination.com/fgremake/yakin_re/
■体験版URL:https://sample9.dmm.co.jp/digital/pcgame/fanzagames_0082/fanzagames_0082t.zip

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