萌えゲーアワード2013 シナリオ賞・金賞作品

シナリオ賞・金賞 なつくもゆるる

なつくもゆるる
■シナリオ賞・金賞:なつくもゆるる
今年のシナリオ賞に選ばれた「なつくもゆるる」は、昨年の「はるまで、くるる。」に次いで、2年連続のシナリオ賞受賞となった。
街という閉鎖空間に閉じ込められた登場人物たちが、始まったばかりの夏休みのおよそ一週間の間をループすることによって紡がれるこの物語は、周回を重ねるごとに、何故、どうして、閉じ込められているのかということなどの判明する事象が増えていく。
基本一本道なので、ADVというよりはノベルではあるのだが、戦闘シーンの描写においての表現力の豊かさや、同様にその豊かさによって、サスペンス的な緊張感の高まりをも保つことに成功していると言えるだろう。
また、SFテイストのストーリーもきっちりと締められた構成となっており、総合的にも、ひとつの物語として納得のいく仕上がりとなっている。
以上のような観点から、今作の評価とさせていただいた。

(コミックマーケット準備会 山下 智生)

DMM.R18にて購入

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シナリオ賞・金賞 ガンナイトガール

ガンナイトガール
■シナリオ賞・金賞:ガンナイトガール
それまでのこのブランドの作品とは全く毛色の違った作風のゲームであったのだが、過去作品とは違った意味で、このシナリオは非常に秀逸な出来であった。主人公の無力さや登場人物たちの持つ背景、またその抱えた物語の重さまでも含め、ライター独自の表現解釈は十分になされていて、読んでいても新たな魅力が感じられる作品であった。全体的な伏線の回収も見事で、メインヒロインの攻略が終わることによって(おそらく強制で最終ルートだと思われる)すべての謎はきっちりと解き明かされる。
なにより攻略対象以外のキャラも含め、登場人物たちの個性の豊かさ(設定の特殊さ)が、どちらかといえば悲劇的なこの物語にうまくマッチングして、ユーザーに共感を与えることに成功しているのではないだろうか。
この作品のシナリオライターの方は次作にも大いに期待したい。

(コミックマーケット準備会 山下 智生)

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