萌えゲーアワード 2011年度 受賞タイトル発表

純愛系部門の選考基準としてはヒロインとの繋がりを実感し、物語を進める上での恋愛感情の強さなどに注目をした。金賞の『グリザイアの果実』は、主人公とヒロインそれぞれに重い過去体験があり、その影響から多少ギクシャクしていた人間関係を、お互いに理解していくまでをテンポ良く描写している。同時に個々のキャラクター達の特徴を色づけした細やかな感情表現も面白く、世界観に引き込ませる完成度があった。これによりユーザーや店舗などから圧倒的な支持を受け受賞となった。
銀賞の『Hello,good-bye』は今まで明るくゆったりとした純愛劇を得意としてきたランプオブシュガーとしては意外なシリアスさがあり、特に中盤からのハードな展開が印象的だ。しかしヒロイン達とそれぞれ独立した物語があり、恋愛関係となった主人公とヒロインとの一途な展開にはランプらしさが強く出ており、安定した純愛劇が高く評価された。受賞作はどちらも重厚でシリアスな物語部分を含めて評価されたが、二本ともヒロインを通して作品全体をしっかりと楽しむ力があり、キャラクターの魅力以上に物語全体を楽みたい人にも薦められるタイトルと言えよう。

（PC-Angel neo編集部 編集長 高木 敬介）

【金賞】グリザイアの果実（フロントウィング）

【銀賞】Hello,good-bye（Lump of sugar）