最も話題を集めたタイトルということで、「男の娘(おとこのこ)」を題材にした『女装山脈』に決まったのは、ある意味自然の流れだろう。珍しいジャンルでありながら、本作は数多くのユーザーに評価されている。理由はいくつかあるが、昨年の流行語大賞に「男の娘」という言葉がノミネートされ、一般的に広く知れ渡った結果、1つのジャンルとして認知されるようになったこと。そして、ソフトの価格帯をミドルプライスに設定したことで、このジャンルに興味を持った層が試しに購入しやすかったことなどが挙げられる。しかし本作がヒットしたのは、単に流行に合っていたからではない。脳内彼女というブランドが制作したからこそ、成功した部分が大きいのではないだろうか? 「男の娘」ブームが到来する前から脳内彼女は女装少年を登場させていたし、原画を担当している「あおぎりぺんた」氏は、以前から女装モノの作家としてその名が知られていた。つまり流行に乗ってゲームを作ったわけではなく、元々作っていたものが流行ったというほうが正しい。これはブームを作ることに一役買っていた、と言っても過言ではないだろう。実績を積み重ねユーザーの信頼を得たことが、今回の結果に結びついた。 |
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【金賞】女装山脈(脳内彼女) |